Topマーケティング コラム通販・D2Cの「30億の壁」を越える|情報戦×信頼構築×メディア連携の突破口

通販・D2Cの「30億の壁」を越える|情報戦×信頼構築×メディア連携の突破口

この記事で分かること

30億円突破に必要な「情報戦」と信頼構築の考え方

競合分析・IR情報を活用した戦略設計の方法

プレスリリースや業界連携で信頼を高めるポイント

インフォマーシャルと折込チラシを組み合わせたメディア戦略

はじめに|10億円を超えると「戦い方」が根本から変わる

10億円を突破した通販・D2C企業は、業界内で「名前を知られる存在」になります。業界メディアのランキングに掲載され、競合から分析される対象になります。ここから先、これまでの延長線上で戦い続けることはできません。

10億円までのテーマは「社内をどう強くするか」でした。商品力を高め、メディアを掛け算し、組織体制を整える——すべてが企業内部の強化策です。しかし30億円を目指す段階では、テーマが「外の世界をどう味方につけるか」へとシフトします。

具体的に何が変わるのか。第一に「情報戦」が始まります。競合の動向を読み、業界全体のトレンドを把握したうえで打ち手を設計する必要があります。第二に「信頼構築」が求められます。メディア、業界団体、専門家、顧客——あらゆるステークホルダーから信頼を獲得できなければ、30億円という規模を安定的に維持することは困難です。

本コラムでは、この「外向きの力」をどのように構築するかを整理し、折込チラシを含むメディア連携の具体策まで踏み込みます。

第一の柱──「情報戦」で精度の高い次の一手を打つ

30億円を目指すうえで、まず着手すべきは競合分析と業界情報の収集です。勘と経験に頼る打ち手から、データと情報に基づく精度の高い意思決定へ移行することが求められます。

競合の商品構成とメディアミックスを読む

注目すべきは、新たに伸びてきている企業の商品ラインナップと、売上30億円超の企業がどのようなメディア構成で動いているかです。どの商品をフロントに立て、どのメディアに予算を投下しているのか。テレビを使っているのか、折込チラシを併用しているのか、同梱広告を活用しているのか。こうした情報を日常的に収集し、自社のメディア戦略にフィードバックすることが差になります。

IR情報は「無料の戦略教材」

この規模になると、同業界に上場企業も出てきます。上場企業が公開しているIR情報(決算説明資料・有価証券報告書)は、誰でも無料で閲覧可能です。そこには広告宣伝費の対売上比率、顧客数の推移、商品カテゴリー別売上構成、メディア別の効率指標といった情報が記載されており、自社の戦略策定に直結する知見の宝庫です。活用しない手はありません。

情報収集を仕組み化する

情報収集を属人的な取り組みに留めず、組織の仕組みとして定着させることが重要です。月次の競合レポート作成、IR情報の定点観測、業界ニュースの社内共有——こうしたルーティンを設けることで、情報戦の質が安定し、次の一手を打つ精度が格段に上がります。

第二の柱──4方向から「信頼」を築く

情報戦と並んで重要なのが、信頼の構築です。30億円規模になると、自社だけの話では完結しなくなります。関わるすべての人・組織から信頼を得ていく必要が出てきます。

① マスメディア──テレビ局・新聞社との関係

テレビ局や新聞社は、単なる「広告枠の売り手」ではなく、企業の信頼性を判断する目を持った存在です。ここに「ちゃんとした会社」として認知されていることが、後のインフォマーシャル展開やメディア露出において大きなアドバンテージになります。

② 業界団体──日本通信販売協会等とのつながり

日本通信販売協会をはじめとする業界団体との関係は、企業の社会的信頼性を示す一つの指標です。加盟することで得られる情報網やイベント登壇の機会、他社との交流は、30億円フェーズの企業にとって実務面でもブランディング面でも大きな価値を持ちます。

③ 専門領域──カテゴリーにおける権威性

自社が属するカテゴリー(健康食品、化粧品、アパレル等)において「この分野ならこの会社」と認識されることが、30億円規模の企業には求められます。専門家との共同研究、学会発表、業界セミナーでの登壇など、権威性を高める活動は即効性こそ低いものの、長期的なブランド資産として蓄積されます。

④ 顧客──リピート・口コミ・ブランド愛着

最も基本的でありながら最も強力な信頼は、顧客からのものです。リピート率の高さ、自発的な口コミ、ブランドへの愛着——これらは広告では買えない資産であり、30億円を安定的に維持する基盤そのものです。

信頼構築の入口──プレスリリースの継続発信

4方向の信頼構築において、最も取り組みやすく、かつ波及効果が大きいのが「プレスリリースの継続発信」です。

広告ではなく「信用の蓄積装置」

プレスリリースは広告とは根本的に異なります。広告が「買ってください」と訴えるのに対し、プレスリリースは「この会社はこういう取り組みをしています」という事実を社会に伝えるものです。この積み重ねが、「ちゃんとした会社」「社会に対して誠実な姿勢を持つ企業」という印象を形成していきます。

新商品の発売だけでなく、社会貢献活動、業界への知見提供、調査データの公開など、多角的な切り口でプレスリリースを発信し続けることが、信頼の基盤を厚くします。

テレビ局の編集部に「知っている会社」と認知される意味

プレスリリースの継続発信がもたらす最大の実益の一つは、テレビ局や業界メディアの編集部に「知っている会社」と認識されることです。インフォマーシャルの枠を獲得する際、あるいは番組企画への協力を打診される際に、すでに認知されているか否かで対応がまったく変わります。

30億円を目指すならインフォマーシャルは避けて通れません。そのインフォマーシャルの成功確率を左右するのが、それまでに蓄積してきた「信頼」なのです。

30億円突破のメディア戦略──インフォマーシャルと折込チラシの連携

30億円を目指すメディア戦略として、テレビのインフォマーシャルは中核に据えるべき施策です。しかし、テレビだけで30億が安定するわけではありません。折込チラシとの連携が、その効果を最大化します。

インフォマーシャルが避けて通れない理由

テレビのインフォマーシャルは、短時間で大量のリーチを獲得し、商品の使用感や効果実感をストーリーとして伝えることができる唯一のマスメディア手法です。特に健康食品や化粧品のような「体験して初めて価値が分かる」商材において、映像と音声を使った情報密度の高い訴求は、他のメディアでは代替しがたい強みを持っています。

30億円超えの通販企業の大多数が、何らかの形でテレビを活用しているのはこのためです。

信頼の蓄積がインフォマーシャル成功の前提条件

しかし、インフォマーシャルは「枠を買えばすぐに始められる」ものではありません。テレビ局側には考査(広告審査)があり、企業としての信頼性が問われます。ここで効いてくるのが、前述のプレスリリースによる認知蓄積と、業界団体とのつながりです。

日本通信販売協会の会員であること、継続的にプレスリリースを発信していること、テレビ局との良好な関係を築いていること——この連携がなければ30億円は越えにくいからこそ、10億円を超えた段階から信頼構築を始めるべきなのです。

折込チラシとの連携で複数接点を確保する

インフォマーシャルで認知を獲得した後、その効果を最大限に活かすのが折込チラシとの連携です。テレビを見た翌朝の新聞に折込チラシが入っていれば、「テレビで見た商品だ」という再認知が起こり、行動喚起の確率が飛躍的に高まります。

この「テレビ→紙→Web」の三段構えにより、複数メディアでの接触を短期間に重ねることが可能になります。特にシニア層は、テレビで興味を持ち、手元のチラシで詳細を確認し、電話やQRコードで購入に至るという行動導線を自然に辿ります。折込チラシは、インフォマーシャルの「後押し装置」として極めて有効に機能するのです。

配布タイミングは、インフォマーシャル放映日の当日〜翌日に合わせることが鉄則です。GIS分析を活用してテレビ視聴率の高いエリアと折込チラシの配布エリアを一致させれば、投下効率はさらに向上します。

まとめ|30億円の壁は「外向きの力」で越える

30億円の壁の本質は、「社内最適化だけでは到達できない規模に入る」ということです。越えるために必要な力は、内に向けるものではなく外に向けるもの——情報戦による戦略精度の向上、4方向の信頼構築、そしてインフォマーシャルを軸とするメディア連携です。

その中で折込チラシは、信頼の下地をつくる新聞媒体の特性を活かしつつ、インフォマーシャルの効果を増幅する「連携装置」として明確な役割を果たします。テレビと紙とWebを一つの戦略線でつなぎ、複数接点での信頼形成と行動喚起を同時に実現する。この設計ができたとき、30億円という数字は現実的な射程に入ってきます。
信頼は一日では築けません。だからこそ、今日から始めることが最も確実な近道です。

インフォマーシャルと連動した折込チラシの配布設計から、配布後の効果検証まで

東通メディアでは、インフォマーシャルと連動した折込チラシの配布設計から、エリア分析、クリエイティブ制作、配布後の効果検証まで一気通貫で支援しています。「30億に向けてテレビと紙媒体を連携させたい」「折込チラシをインフォマーシャルの後押しに使いたい」とお考えの方は、ぜひご相談ください。

株式会社東通メディア マーケティング担当草野

入社後、印刷物・Web・TVCMなど、各種メディア業務を担当。
幅広い知識を活かし、メディア部門を支える存在として業務に取り組んでいます。
好きなものは、野球(ファン歴42年)、そば(訪問件数833店舗)。
猫2匹(チャトラとクゥー / 11歳)、トカゲ(米ゾウ / 10歳)を飼っている。